毎年5月31日は世界禁煙デーとされています。

すでに終わってしまっていますが、今日は釣り人の喫煙率の異常に高いことについて触れてみたいと思います。

マナー云々は置いておいて、鶏卵前後論争を無駄にしてみたいと思います。

さて釣り人はタバコが先なのか?

それとも釣りが先なのか?

小学生から釣りを始めた人は、当然釣りが先でしょう。たぶん…。

ではどこかでタバコを覚える機会があったとして、この釣り人の異常な喫煙率の高さはきっと釣りという趣味がそうさせたのではないかと思います。

朝起きてタイドグラフを見て1本。

現場に着いて用意しながら1本。

友人待ちで1本。

潮待ち、時合い待ちで1本。

あたりがなくて1本。

もう一度頑張ってみるが、釣れなくて1本。

やっと釣れてホッとして1本。

ルアーチェンジのついでに1本。

もう1本追加で1本。

終了して車に戻り1本。

家に帰り、魚写真を眺めてニヤけて1本。

といった具合でしょうか?

釣りに行くだけで11本⁈

先に言っておきますが、私は吸いません。

ただ、吸っている人をみるとルアーを投げる、巻く、アクションさせるのと同じくらい自然な動作。

これは、伝統的な動作だと思いました。

釣りを覚えるときに一連の流れをそのままコピーしたのでは?

釣ると吸うは一連の動作!

一つの結論に至りました。

釣りが先かタバコが先かという話は、釣りが先で釣りを覚える過程にタバコという工程が組み込まれている!

私が釣り具店店主なら、

ルアーと一緒にタバコも売ります!

もし私がタバコメーカーなら

釣り具店にタバコを置いてもらうよう営業します。

タバコを買うとルアーが安くなるポイントをつけます。またその逆もします。

ただ

私はタバコ一箱買ったらルアーがもれなくついてきたとしても、吸いません。

ここからが世界禁煙デーの話。

COPDという病気をご存知のでしょうか?

慢性閉塞性肺疾患という病気です。

私は仕事柄お薬を交付し、指導する人なのですが、COPDという病気の末路は悲惨です。

実に喫煙者の15〜20%約5人に一人がCOPDになるということに。

釣り人に置き換えると10人釣り人がいてうち8人近くが喫煙者。

とするとこうなります。

釣り人=喫煙者=COPD

私が医者なら上州屋の横に呼吸器内科を開業します。

COPDについて

煙草病とも呼ばれるこの病気。
肺細胞が壊れ、呼吸不全の状態になります。
肺をゴム風船に例えると伸縮性の失われたゴム風船を想像してください。
どんなに頑張って吸っても膨らまない肺。
結果酸素が思うように吸えず呼吸困難な状態になります。

その結果こうなります。

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在宅酸素です。

今鼻で笑ったあなた。

これが現実です。

鼻から酸素を取り入れて生活している多くの人はこのCOPDという病気です。

今何気なく歩いて走って生活できますが、車から乗り降りだけでハアハア。人と話すだけでハアハア。

まさに陸に上がった魚です!


こんな人見たことありませんか?

まぁこんな病態を聞いただけで喫煙率が下がらないのは当たり前。

そう伝統的行為をやすやすと辞められたら苦労しません。

なので視点を変えます。

この在宅酸素のレンタル料

いくらだと思いますか?

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1割負担でも7650円

3割負担なら2万円を超えます。

生まれてから無料で無限に提供されていた酸素に毎月お金を払って吸うことになる。

この話は限定的な話であることをおさらいしておきます。

釣り人で自分から能動的に好んでタバコを吸い続けた結果COPDになってしまい、在宅酸素を必要とする体になってしまった人の話です。

在宅酸素を必要としている人全ての話をしているわけではありません。

もしこのまま釣り人の喫煙率が高くさらに増加するようなことがあったとして、COPD患者が増え、在宅酸素の需要が高まり在宅酸素レンタル料が高くなったときは真っ先に釣り人の伝統的行為のせいだと思い浮かべる人がいるかもしれません。

その肺は誰のものか?

あなたのものです。

在宅酸素レンタル料は誰が支払うべきものか?

能動的喫煙をしていたあなたが支払うべきものです。

それでも保険料が適用されています。
3割負担だとして他7割は誰が払っているのか?

非喫煙者を含めた保険料から支払われています。

ん?


なんか納得いかない。

ここで2択に分かれます。

どうせなら喫煙した方が、7割に含まれても仕方がないかぁと思い吸う方。

自分で望んで非健康者になる道を選んだ人の面倒をどうして私の保険料でと思う方。

これがこの国の医療です。

国民皆保険!

どんな道を選んだ人も保険は等しく適用されます。

ただ

私は納得はいきません。

それはタバコ税の使い道です!

タバコ税は何に使われているのでしょうか?

喫煙者の肺は、喫煙者同士でみていけばいいのではないでしょうか?

タバコ税に喫煙によるCOPD罹患での在宅酸素レンタル料をまかなうようにしてはどうでしょうか?

と思うのです。

能動的喫煙者のCOPD患者は一様に被害者の顔をしています。顔面蒼白で動くだけで辛い。いつも息切れをしている。

ただ一言だけ

被害者の前に加害者だったことを忘れてはいけません。

自分の肺を傷つけた加害者です。

これは間違いありません。

医療機関で働く人は、皆全力でそんな背景は御構いなしに治療をします。介護の人達も全力でサポートしています。

そんな現場の人達に敬意を持って

世界禁煙デー


もう一度考えてみませんか?

あなたの伝統的喫煙行為が次の世代に伝わる前に。